証拠となるもの

疑問

不倫・浮気の慰謝料を配偶者の不倫相手に請求する場合、不倫の証拠となる(不倫があったと認められる)ものには何があるのでしょうか?

配偶者の不倫相手に慰謝料を請求するためには、不倫相手は慰謝料請求者の配偶者のことを既婚者と認識しなが不倫相手自身の意思で肉体関係を結んだことと、その不倫関係が開始された時点に慰謝料請求者夫婦の婚姻関係が完全に破綻していなかったことが挙げられます。

詳しくは→こちらの不倫の慰謝料が請求できる条件を参考にされてください。

もっとも、不倫関係が開始された時点に婚姻関係が完全に破綻していなかったことは、不倫相手が証明する必要があります。

したがって、慰謝料請求者としては、「不倫相手が配偶者のことを既婚者と認識していたこと」と「肉体関係があったこと」ことを証明する必要がありますので、それを証明できる証拠があればいいことなります。

相手が配偶者のことを既婚者と認識していたこと

例えばその夫婦の結婚式に不倫相手も出席していたこと、勤務先の上司と部下の関係で既婚者と知らなかったはずがないことなどが挙げられます。

その夫婦の結婚式に不倫相手も出席していながら「私は相手の男性を既婚者と知らなかった」というお馬鹿な言い訳をする人はさすがにいないと思います。

勤務先が同じ場合

しかし、勤務先が同じであっても「私は相手の男性を既婚者と知らなかった」と言い訳をする人は稀にいます。

もっとも、勤務先が同じであれば、一般的にはそのような言い訳は通用しません。

メールやLINE

メール

他には、不倫相手が配偶者に送ったメールやLINEに「奥さんにばれたら大変なことになるわね」などと記載されていれば、それは相手を既婚者と認識していた証拠となります。

また、不倫相手と配偶者のメールでやLINEに家族に関することが記載されていれば、それも証拠となります。

例えば、「今度家族旅行に行くことになったよー」などです。

肉体関係があったこと

不倫は一般的に密室で行われるものですから、肉体関係が行われている最中にその密室に乗り込んでいかない限り(あるいは偶然出くわさない限り)、明確な証拠を押さえることは不可能ですし、それは常識的に考えても現実的ではないでしょう。

肉体関係が推測できる状況があれば良い

そこで、ある程度肉体関係が推測できるような状況にあれば、肉体関係はあったものとして扱われることになります。

ラブホテルへの出入り

例えば、配偶者と不倫相手がラブホテルに入ってなかなか出てこないなどのケースでは、実際には何もせずにラブホテルで寝ていただけであったとしても、肉体関係があったものと扱われるのです。

なぜなら、本当に何もせずに寝ていたかどうかは、当事者二人以外には知る由もないからです。

一人暮らしの家への出入り

デート

上記のラブホテルの件と同様に、一人暮らしの家に出入りして長時間滞在している、二人で泊まりがけの旅行に行って同室で就寝したなどの場合も、肉体関係はあったものとして扱われる可能性が高いです。

メールやLINE

メール

また、メールやLINEなどに明らかに肉体関係を推測できるような文言(「またやろうね」「気持ちよかった」など)が記載されている場合も同様です。

しかし、メールやLINEなどはその都度破棄(男性は残しておくことも多いですが……)する人が多いので、見つけたらすぐに保存する保存する必要があります。

念書

他には配偶者や不倫相手が不倫の事実を認めているのであれば、それを念書という形で書面化しておけば有力な証拠となる可能性が高くなります。

この念書には、どこの誰といつからいつにかけて何をしたかを明確に記載しておくべきです。

興信所(探偵)への依頼

最後に、興信所(探偵)への依頼が考えられます。

しかし、配偶者と不倫相手の尾行を興信所に依頼すれば尾行する日数にもよるでしょうが、100万円前後かかってしまうことが予想されますので、そう簡単に依頼するわけにもいきません。

なお、興信所に依頼した費用については、不倫相手に請求することはできないことも多いので、依頼を検討される際には費用対効果(興信所に支払う費用と不倫相手から得られると予想される慰謝料額)をよく考えられることをお勧めします。

興信所の費用については、→こちらの弁護士費用や探偵費用は請求できる?を参考にされてください。

証拠がない場合にはどうするか?

上記のような「配偶者と不倫相手が肉体関係を持ったこと」と「不倫相手が配偶者のことを既婚者と認識していたこと」の証拠が全くなく、配偶者も不倫相手も不倫の事実を認めていないにも関わらず、不倫相手を被告にして訴訟を起こしても、その訴訟に勝てる可能性は極めて低いと言えます。

しかし、これは訴訟を起こす場合の話です。

請求自体に証拠は不要

つまりその前の段階(内容証明郵便等で不倫の慰謝料を請求するなど)においては、証拠は不要です。

もちろん、何らかの明確な証拠があれば有利ではありますが、配偶者と不倫相手間における明確な不倫の証拠がないからといって不倫の慰謝料を請求できないわけではありませんし、不倫相手が慰謝料を支払わないと決まっているわけでもありません。

不倫をしていなければ反撃される危険

しかしながら、もし間違いがあった場合(不倫をしてもいない相手に対して慰謝料請求をしてしまった)には、不倫相手(と思っていた人)から反撃される(逆に恐喝等で訴えられる)恐れがあります。

つまり、今度は不倫相手(と思っていた人)が被害者で慰謝料を請求してしまった人が加害者という構図になってしまいます。

そのため、不倫の明確な証拠がない場合は、不倫をしているという確信(状況からして不倫関係にあることは間違いないが、明確な証拠がないだけなど)がない限り、慰謝料請求すべきではないでしょう。

内容証明郵便で証拠固め

なお、不倫の証拠がなくても不倫をしている(していた)という確信はあり、慰謝料を請求したいという場合には、内容証明郵便等を効果的に使って、証拠固めをしていく方法もあります。

例えば、最初の内容証明郵便では不倫の証拠を入手していると自信満々にハッタリをかましながらも慰謝料の「い」の字すら出さずに、不倫関係について謝罪をすることだけを要求するなどすれば、不倫相手が勝手に不倫の事実を書面で認めてくれる可能性があります。

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