愛人契約はドラマの世界の話ではない

「愛人として月々○万円支払う、このマンションも君にあげよう」という契約をしたとします。

しかし、そのスポンサー(?)から突然、「もう月々のお金を支払うことはやめた、マンションも返してくれ」と言われた場合、それ以降の月々のお金をもらうことは可能なのでしょうか?マンションは返還しなければならないのでしょうか?また、慰謝料等の損害賠償請求が出来るのでしょうか?

昼ドラマの世界の話ではなく、当事務所にもときどき舞い込んでくる相談です。

契約の有効性

そもそも、一般的な社会常識や倫理観、道徳観に著しく反するものなので、愛人契約なるものは公序良俗に反して無効であるというのが判例の立場です。

そして、愛人関係を維持しようとして結んだ「月々○万円支払う」という契約も「このマンションも君にあげよう」という契約も公序良俗に反することになるので無効です。

そのため、マンションをあげるという贈与契約が無効である以上、本来であればそのマンションを返却しなければなりません。

不法原因給付

しかし、法律や公序良俗に反するといった不法な原因(愛人契約等)のために給付をした者(スポンサー)は、その給付した物(マンションや月々のお金)の返還を請求できないということになっています。

よって、愛人の立場からすれば契約自体が無効である以上、今後は月々のお金をもらうことはできませんし、一方的なその契約違反に対し慰謝料等の損害賠償請求はできませんが、不法原因給付物であるマンションを返還する必要はないということになります。

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